団結!義務!宿命!


by maxhorn
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第2話


 翌日、早朝。べレンは目が覚めた。べっとりとした寝汗をかいていたから、おそらく悪夢を見ていたに違いない。酷く気分が悪い。べレンは迷わずトイレに行き、嘔吐した。べレンは手で口を拭き、水を流した。悪夢を見たぐらいでこんな様で、トーアが勤まるのか?そのプレッシャーに押し潰されそうになりながらもべレンは本堂に向かった。途中で唯一昨日仲良くなった大地のトーア、ギアに出会った。
 「おはよう。早起きやな。」
ギアは4本の腕を伸ばしてあくびをしながら挨拶をした。
 「あぁ…おはよう。」
 「なんや。顔色悪いで。」
ギアはべレンと開いたままの本堂の入り口を通りながら言った。
 「いや、大丈夫だ。」
 「ほんならえぇねんけど…。」
2人が本堂に入ると、既に他の4人とツラガは集まっていた。
 「おせぇなぁお二人さん。」
なぜか準備体操をしているソーラがからかうように言った。ギアはソーラに笑みを浮かべたが何も言わなかった。べレンはそんな事どうでも良かった。昨日と同じように円形の機械の周りに集まり、ツラガの言葉を聞く体制に入った。
 「皆、おはよう。いよいよ明日、世界トーアとして勤めてもらうわけだが。その前に何点か説明したい事がある。」
全員が聞き入った。
 「ひとつ。このトーア聖堂本堂は、本堂兼、G.R.N(グローバルレスキューネットワーク)の中枢コンピュータでもある。つまり、世界各国の政府からいつでも要請を受ける事ができるわけじゃ。」
 「なるほど。」
ハイナが食いつくように聞いている。
 「G.R.Nの中枢コンピュータの管理人は…まぁこれはまたでよし。」
ハイナの眉間にシワが寄る。
 「続けて良いかな?ハイナ」
ツラガがハイナに問いかけるとハイナは我に返り、眉間にシワを寄せるのをやめた。一瞬、ギアがくすりと笑うのを、べレンは聞き漏らさなかった。
 「ふたつ。君らが今背負っているバックパックじゃが、各々のエレメントパワーを使い、聖堂の武器倉庫に転送することが出来る。そしてまた、武器倉庫から各々の背中に転送可能じゃ。」
 「もっと早く言ってくださいよ。寝苦しくって。」
ソーラが口を挟んだ。
 「そうじゃな大気のトーア君。ほれ、今すぐにでも倉庫に転送可能じゃ。やってみ。」
何をすれば良いのかわからないのに、いつの間にか全員のバックパックが消えていた。おそらくトーアとしての本能がそうさせたのだろう。
 「よろしい。」
ギアは腕が2本消えたためか、バランスがおかしくなり、倒れそうになった。
 「ギア、よいかな?」
 「だ…大丈夫でっせ。」
ギアはべレンに支えられて、ギリギリバランスを取り戻した。
 「ただでさえ目立つ体格なのじゃ、少しでも目立たないように、また小回りがをきかせたいときに倉庫に転送。戦闘時などには背中に背負うと良かろう。音速転送だから、各々巧みに操るよう。」
 ハイナはふかーーく頷いた。ギアは居心地悪そうだったが、他の皆は身軽になり、嬉しそうだった。
 「最後にもうひとつ。6人の中からリーダーを選出したい。初代と2代目はどちらとも火のトーアがリーダーを勤めたのじゃが。立候補はあるかな?」
大気のトーア、ソーラが手を挙げた。コイツが…、コイツがリーダー?べレンは嫌悪にも似た感情を抱いた。この目立ちたがり屋でひねくれた男が?世界の守護者のリーダーだと?こんな奴に任せるくらいなら…。
 「では、ソーラがリーd」
 「待ってくれ。」
全員が声の主を振り返った。
 「俺がリーダーだ。」
ソーラは目を丸くしてべレンを睨んだ。
 「何だとー!?」
ソーラは立ち上がり、べレンに飛び掛った。
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 「てめー火のトーアだからって出しゃばってんじゃねー!!」
ソーラはべレンを横殴りし続けた。
 「貴様みたいに責任感の無い男がなぜトーアなんかになれたんだろうな!!」
顔を両腕でガードしながらべレンが叫んだ。
 「あんた達!!」
ハイナが止めに入ろうとするのをロックが止めた。
 「何よ!?」
ロックは首を横に振りこう言った。
 「このまま成り行きを見よう。」
 「え!?」
コワックはほぼ無関心のようだ。ギアはあたふたしている。
 「決まったな。」
このツラガの言葉に、6人の動きが止まった。
 「軽率な行動、発言。実力が全てではないぞ、大気のトーア。」
ソーラは顔をワナワナ震わせている。
 「リーダーはべレンに決定じゃ。皆明日からの実戦で様々な事を学ぶのじゃな。」
ギアはべレンの上から退くよう、ソーラに促した。ソーラはべレンと睨み合っていたが、勝ち目は無いと察したらしく、べレンの上から退いた。
 「では今日のミーティングは終了じゃ。明日の朝、またここに集まるのじゃ。」



 「さっきはほんまに焦ったで。」
べレンとギアは聖堂内のモニタールームを見学しながら、さっきの出来事について語り合っていた。
 「けど良かったで、あんたがリーダーで。あんのワケ分からん気障野郎がリーダーなんかになったら、このチームはおしまいやったで。」
べレンは笑みを浮かべながら頷いた。
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その時、モニターに流れていた国際ニュース番組に速報が入った。ニークル国の要塞監獄で特別監視下に置かれていた囚人が、今さっき脱獄したのだという。
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 「事件じゃないのか!?」
そばにいた聖堂で働くマトランにべレンが問いかけた。
 「はい、その通りですが、あなた方トーアが活動を許されるのは明日からです。よってこの事件は別の者に任せなくてはいけません。」
べレンとギアはやむを得ず了解した。
 「別の者とは?」
べレンが聞く。
 「ロイ団長です。」
2人の眉間にシワが寄った。あの男の最初の印象が悪いせいだろう。
 「団長は今どこに?」
べレンが聞いた。
 「既に要塞監獄付近でその囚人を捜しています。」
べレンはギアと目配せをし、頷いた。
 「ロイ団長の幸運を祈るとしよう。」



 「隠れても無駄だ。カッチュ。お前の事だからまだ遠くには行っていないと思ったが…。まさかまだ監獄の施設内にいるとは。」
ロイは義手である右手の人差し指から光の弾を放った。
 「貴様の動きは全て把握済みだ!!」
絶え間なく放たれる光の弾を軽々と避けながらカッチュが叫ぶ。と同時に他の囚人達も騒ぎ出した。
 「警備員は皆殺しにした。この薄らボケの囚人共以外は俺達二人きりだ。今日こそケリをつけよう。」
カッチュは武器庫へ行き、剣を抜いて出てきた。その間もロイは撃ち続けたが、難なくかわされた。
 「そのシリーズの剣が相当お気に入りのようだな!!」
 「昔を思い出すだろぉ!?」
カッチュは斬りかかったが、ロイの頑丈な拳で腹を殴られ、遠くへ飛ばされ、壁に激突した。
 「ぬおわっ。」
 「体が鈍っているようだな。」
カッチュは四つんばいになり、吐血した。 
 「あばよ。」
ロイの右義手の銃口がカッチュを捕らえたが、撃とうとした瞬間には姿が無かった。
 「何!?」
 「やっと感覚が取り戻せたぜぇ。」
上から声がした。ロイが上を向くと、そこには壁にへばり付くカッチュの姿があった。
 「こんな監獄、簡単に抜け出せるんだがな。お前のせいで予定が狂っちまった。だがおかげで戦いの感覚が戻ってきたぜ!!」
ロイは問答無用とばかりに撃ち始めた。
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カッチュはそれを剣で跳ね返し、かわし、ロイは撃ち続ける。
 「らちがあかん!!」
カッチュは顔が床すれすれになるほど低い体制でロイ目掛け疾走した。その瞬間、カッチュの剣とロイの義手が激しくぶつかった。そして互いの眼を見交わした。
 「俺達のように幸運な者は良いが、」
 「?」
ロイはカッチュの意味不明な言葉に動揺した。
 「力を持っていても、身体がそれを受け付けないなんて、哀れにも程がある。そう思わないか?」
ロイはハッとした。前にも1度、聞いたことのある台詞だ。まだお互いが若いころ…。
 「油断大敵!!」
ロイはカッチュのパンチを顔面に食らった。ロイが体制を立て直した時には、カッチュの姿は無かった。
 「あの台詞…。」
ロイは昔の事を思い出していた。あの時の…台詞…。
 
 「俺達のように幸運な者は良いが、力を持っていても、身体がそれを受け付けないなんて、哀れにも程がある。そう思わないか?俺はそんな可哀想な者達を、この腐った世界から救う。弱いミュートラン達…。」

 「そう、俺達は、幸運な『ミュートラン』だ。」


第2話 完
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by maxhorn | 2009-11-15 20:45 | 旧ストーリー

トイストーリー3

久しぶりの動画投稿!!


『トイストーリー3』の予告ですね。
以前うpしたのは「公開決定!!」的な予告でしたが、今回はあらすじが理解できる予告ですね。
いや~。
アンディ(男の子)も遂に大学生!!
おもちゃなんかで遊ばない!!(ちなみに僕は遊びそう)
ウッディ、バズを含むおもちゃ達がなんらかの経緯で保育園(?)へ。
悲惨な目に合ってました(汗
んでバズはまたスペースレンジャーの妄想スイッチがONするみたいです…。
シリーズ前2作と同様、おもちゃに対する人の優しさ、おもちゃ達の葛藤が描かれてる模様。
公開が待ち遠しいです!!



ちなみに私、昨日の夜中ケータイでこの動画を見つけたのですが。
その日たまたま古いおもちゃをビニール袋にまとめてまして。
そのおもちゃ達とウッディ達が同じ状況に置かれている事に気付く。
今朝捨てに行く時も悲痛な想いでした。ガチで泣きそうになった(ぇ

今までありがとう。今までありがとう。今までありがとう。 ただそれだけ。

そしてこれからもよろしく。他のおもちゃ達…。
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by maxhorn | 2009-11-02 20:17 | you tube動画